平成16年2月29日


――予防・未病を実現する新しい予防医学ヘルスプロモーションの提唱――

講師 : こもん会稲毛病院 整形外科・健康支援科部長 佐藤務氏

 今までの予防は、今の生活習慣から悪しき習慣をなくそうというものです。この考え方は、実践する際に精神的ストレスを伴うため、私たちの日常に定着していないというのが実情です。そこで21世紀は、新しい予防が必要となってきます。それがヘルス・プロモーションという考え方で、今までの生活習慣に何か新しい習慣をプラスして健康を実現しようというもので、これは病気を予防するだけではなく、生活習慣病が発症してしまっている方々に対しても、その疾病をコントロールや治療における副作用の軽減、合併症の予防、治癒後の再発予防、当疾病以外の疾病予防をも可能にするのです。
 私は、ビタミン外来というサービス外来を通じてこのヘルス・プロモーションのアドバイスをしています。ビタミン外来では、日本人の体に負担をかけない食の摂り方と日本人用サプリメント補給法と日本人用エクササイズ法を三つのヘルス・プロモーションと位置づけ、これらを同時に行うことで代謝を正常化し、体の様々な能力を常に最大限発揮できるようにしておこうというものです。

講師プロフィール
こもん会稲毛病院 整形外科・健康支援科部長 佐藤務(さとうつとむ)
日本サプリメント協会顧問、予防医学協会健康アセスメントコアメンバー。専門は整形外科だが、内科を含む総合医療を展開する傍ら、「健康支援科」という新しい診療科を創設した。予防を具体的医療に次々と昇華し、一人ひとりの国民の健康と未来をサポートする統合医療と医療者づくりを提案しているリーダー的存在。その知識と指導力は各界で支持され、年間80本を超える講演を行っている。著書には「医者がすすめるビタミン外来」(ビジネス社)、「ビタミン・ダイエットJAPAN」[メンタル編]と[実践編](とりい書房)、「サプリメント・マニュアル」(カッパブックス)、「医者がすすめるサプリメント」(PHP研究所)、「サプリメント処方箋」(講談社)がある。